Linux でサウンド機能を使うための設定は以下のステップに従います。
サウンドカードをインストールにはメーカーの添付している指示に従うこと。 IRQ や DMA チャネル,etc.. のジャンパ設定は忘れずにメモしておくように。 もし不確かなら、出荷時の設定のまま使うのがいいでしょう。ただし、出来る だけ他のデバイス(例えばイーサネットカードや SCSI ホストアダプタなど)と は IRQ や DMA が重複しないようすること。
新しいカーネル(0.99pl14 以後)ならば、サウンドドライバはあらかじめカー
ネルに含まれています。カーネルを作成する通常の方法に従ってください。カー
ネルのソースを展開したディレクトリでmake config
とすると、設
定用のプログラムがサウンドカードのどのオプションを設定するか、たずねて
きます。プログラムの示すメッセージを注意深く読んで設定してください。
もし古いサウンドドライバから新しいものにバージョンアップするときには、
/usr/include/sys/soundcard.h
と
/usr/include/sys/ultrasound.h
が正しく
/usr/include/linux
の対応するファイルへシンボリックリンクされ
ていることを確認してください。
カーネルの drivers/sound
ディレクトリにある Readme
には詳細な最新情報が書かれているので、あらかじめ目を通しておいたほう
がいいでしょう。CHANGELOG
ファイルには以前のバージョンからの
変更点と新しい機能についてまとめてあります。
初めてカーネルのサウンド・ドライバを設定したときには、サウンド用のデバイ
ルファイルを作る必要があります。デバイスファイルを作成するもっとも簡単
な方法は、/usr/src/linux/drivers/sound
のディレクトリにある
Readme.linux
(あるいはReadme
)の最後に付いている短い
シェルスクリプトを切りだして、root の権限で実行することです。
sh < make-sound.sh
とするか、chmod +x make-sound.sh
とそのファイルを実行可能にして、make-sound.sh
を実行すれば、
サウンド用のデバイスファイルが作成できます。
もしあらかじめサウンドドライバ用のデバイスファイルが存在していれば、そ
れらが正しいか確認したほうがいいかも知れません。例えば、
/dev/audio
はメジャー番号 14、マイナー番号 4 になっている必要
があります。もし違っていたら、あるいは疑わしかったら、上記のスクリプト
を走らせて既にあるデバイスファイルを更新しましょう。
古い Linux のディストリビューションにはサウンド用に間違ったデバイスファ
イルを作ってしまうものもあります。/dev/MAKEDEV
スクリプトを使
うのも手ですが、カーネルのサウンドドライバに附属のスクリプトは常に最新
のものなので、それを使うのが一番いいでしょう。
以下のステップに従ってサウンド関係のハードとソフトを確認します。
1. 新しいカーネルでリブート。
いつもの方法で新しいカーネルをインストールし、リブートします(もちろん、 不測の自体に備えて古いカーネルは保存しておきましょう)。
2. カーネルのイニシャライズ時にサウンドカードが認識されているかの確認。
以下に示すようなメッセージがブート時に表示されるかチェックします(もし 速すぎて読めないときは "dmesg" コマンドを使ってファイルに書きだすこと も可能です):
snd2 <SoundBlaster Pro 3.2> at 0x220 irq 5 drq 1
snd1 <Yamaha OPL-3 FM> at 0x388 irq 0 drq 0
サウンドカードの種類とジャンパ類の設定が正しく表示されねばなりません。
ドライバはブート時にエラーメッセージやウォーニングメッセージを示すかも しれません。サウンドドライバを設定した後、最初のブート時にはこれらのメッ セージを注意深く見守りましょう。
もしブート時にサウンドカードが見つからなければ、可能性は 2 つあります:
3. /dev/sndstat
デバイスファイルのチェック
サウンドドライバのスティタス表示用デバイスファイルを調べればサウンドカー ドが正しく設定されているか、より詳しい情報を得られます。例えば、以下のよ うに表示されるはずです。
% cat /dev/sndstat
Sound Driver:2.5 (Wed Apr 20 19:57:25 EDT 1994 root@fizzbin)
Config options: 1aa2
HW config:
Type 2: SoundBlaster at 0x220 irq 5 drq 1
Type 1: AdLib at 0x388 irq 0 drq 0
PCM devices:
0: SoundBlaster Pro 3.2
Synth devices:
0: Yamaha OPL-3
Midi devices:
0: SoundBlaster
Mixer(s) installed
もし、cat コマンドが "No such device" というエラーを出せば、カーネル内 のサウンドドライバが動いていません。新しくコンパイルしたカーネルで立ち あげているか確認しましょう。
もしそれぞれのデバイス名が表示されなければ(PCM, Synth, Midi)、サウンド カードが認識されていません。"ハードウェアの設定"のセクションを読んで設 定を確認しましょう。
4. サウンドファイルのテスト
何かサンプルになるサウンドファイルを手にいれて、それをサウンドデバイス に書きだして正しく働くかチェックしましょう。例えば、
% cat endoftheworld >/dev/dsp
% cat crash.au >/dev/audio
snd-data-0.1.tar.Z
にはいくつかサンプルのサウンドファイルが入っ
ています。
5. 録音のテスト もし、サウンドカードにマイク等がつながっていれば、次のようにして簡単に テストすることが可能です:
# record 4 seconds of audio from microphone
% dd bs=8k count=4 </dev/audio >sample.au
# play back sound
% cat sample.au >/dev/audio
以上のテストにパスすれば、サウンド関係のハードウェア、ソフトウェアとも に動いていると考えていいでしょう。もし何かトラブルに見舞われたら、この ドキュメントの FAQ のセクションを読んでください。