1 概要と必要なハードウェア

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1.1 イントロダクション

Linux 用のカードサービス・システムは PCMCIA をサポートするためのソフト ウエア一式を揃えたものです。PCMCIA カードを利用するアプリケーションプ ログラムとのインターフェースを提供する動的にロード可能なカーネルモジュー ル、それぞれのカード用のクライアントプログラム、カードの着脱に反応する カードマネージャー・デーモンなどが含まれています。カードマネージャー・ デーモンは必要に応じてドライバをロードしたりアンロードする機能を持って おり、PCMCIA カードの「活線挿抜(hot swapping)」も可能で、いつでもカー ドを着脱することができます。

これはベータ・テスト段階のソフトウェアです。多分バグがあるでしょうし、 利用の際には注意も必要です。問題を報告してもらえば、全力で修正するよう にしますが、報告してくれないと問題そのものを知ることができません。あ なたがこのプログラムを使うなら、良い事でも悪い事でも結構ですから、感想 を教えてくださるように希望します。

もし、この文書について改善点があればぜひ教えてください (dhinds@allegro.stanford.edu)

[訳注 : 日本語版については kojima@komae.denken.or.jp までお 願いします。]

1.2 著作権の表示と免責事項

Copyright (c) 1995 David A. Hinds

この文書は私の事前の同意なしにあらゆる形で複製、再配布できます。この著 作権の表示と完全な文書へのポインタを示せば、この文書の一部を再配布する ことも可能です。特に、私の事前の同意なしに商的な配布することも可能です が、そのような利用に際しては連絡してくれるように希望します。

この文章は、著作権表示がそのまま示される限り、どのような言語に翻訳す ることも可能です。

この文書にはいかなる保証もありません。この文書にある情報はあなた自身の 責任において利用してください。

Copyright (c) 1995 David A. Hinds

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1.3 最新のバージョンは?どこで入手できるの?

カードサービス・システムの最新バージョンは 2.6.2 です。

最新バージョンは常に cb-iris.stanford.edu/pub/pcmcia ディレクトリにあります。複数のバージョンが同一のディレクトリに存在す ることもありますが、その場合、古いものの方がより安定しているでしょう。 新しいバージョンには実験的なコードがより多く含まれています。どちらのバー ジョンを使うかを決めるのはあなた自身です。バージョンごとの重要な 違いについては、CHANGES ファイルに要約しておいたので参考にしてく ださい。

cb-iris.stanford.edusunsite.unc.edu/pub/Linux/kernel/pcmciaにミラーされています。また、 tsx-11.mit.edu/pub/linux/laptops/pcmcia/drivers にも 随時主要なリリースをアップロードするつもりです。

1.4 サポートされるシステムは?

このプログラムはほとんど全ての Linux が動くラップトップ機で使えるは ずです。Intel, Cirrus, Vadem, VLSI, Ricoh, Databook といった一般的な PCMCIA コントローラーは全てサポートしています。IBM や Toshiba で使われて いる専用コントローラーもサポートしています。PCMCIA カードアダプタ を持つデスクトップ機で使っている人もいます。

いくつかの Hyundai(現代)製のラップトップ機で使われている Motorola の 6AHC05GA コントローラーはサポートされていません。HP Omnibook で使われ ている専用の PCMCIA コンローラーもサポートされていません。

1.5 サポートされている PCMCIA カードは?

最新版では、さまざまなイーサネットカード用のドライバ、モデムカードや シリアルポートカード用のドライバ、SCSI アダプタ用のドライバ、ほとんど の SRAM カードといくつかの Flash カードで使えるドライバが入っています。 附属の SUPPORTED.CARDS ファイルに、現時点までに少なくとも一つの実 際のシステムで動いたカードが全て記録されています。

リストにないカードが動くかどうかはカードの種類によります。モデム カードは全て現存のドライバで動くはずです。ネットワークカードについては、 サポートされているカードの OEM 版なら動くかも知れません。その他のタイ プの IO カード(ハードディスク、サウンドカード等)は誰かが専用のドライバ を書かない限り動かないでしょう。

1.6 いつになったら X というカードがサポートされるんでしょう?

残念ながら、メーカーの人たちは私がデバイスドライバを書いてもお金を払っ てくれません。だから、もしあなたのお気にいりのカード用のドライバが欲し ければ、多分、あなた自身で何とかしなければならないでしょう。 SUPPORTED.CARDS の中には、現在開発が進行中のカードも記載されてい ます。私もできるかぎりのお手伝いはします。

1.7 メーリング・リスト

私は Linux 用 PCMCIA ユーザーのデータベースとメーリング・リストを運営 しています。新しい PCMCIA パッケージのリリースに関するアナウンスはこの メーリングリストに流します。メーリングリストに参加したければ、以下の内 容を含むメールを私宛に送ってください。

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