Mach64 X サーバー での注意事項 Kevin E. Martin (martin@cs.unc.edu)著 岡本 一幸 Kazuyuki Okamoto 訳 1995 年 6月 6日 1.サポートした カード, RAMDAC と ピクセル当りのビット数 Mach64 X サーバーは 全ての Mach64 を基にしたカード上で 80MHz 以上の ドットクロックで 8bpp をサポートします。 ある カードではもっと高いドッ トクロックと他の深さが使用可能です(下の表を参照してください)。カード 上の RAMDAC で何がサポートされているか分かります。 RAMDAC 最大ドットクロック 深さ 最大解像度 要求ビデオメモリ -------- ------------------ ---- ---------- ---------------- ATI68860 135MHz 8 1280x1024 2Mb ATI68860 135MHz 16 1280x1024 4Mb ATI68860 80MHz 32 1024x768 4Mb ATI68880 135MHz 8 1280x1024 2Mb ATI68880 135MHz 16 1280x1024 4Mb ATI68880 80MHz 32 1024x768 4Mb ATI68875 80MHz 32 1024x768 4Mb CH8398 135MHz 8 1280x1024 2Mb CH8398 80MHz 16 1024x768 2Mb CH8398 40MHz 32 800x600 2Mb STG1702 135MHz 8 1280x1024 2Mb STG1702 80MHz 16 1024x768 2Mb STG1702 50MHz 32 800x600 2Mb STG1703 135MHz 8 1280x1024 2Mb STG1703 80MHz 16 1024x768 2Mb STG1703 50MHz 32 800x600 2Mb その他[*] 80MHz 8 1280x1024 2Mb [*] - ドットクロックを 80MHz に制限し、bpp を 8 に制限します。 "-probeonly" のオプションを付けて Mach64 X サーバーを実行した時に RAMDAC を調べます。 一般に ATI Graphics Pro Turbo と ATI WinTurbo カードには ATI68860 と ATI68880 RAMDAC が搭載されています。一般に ATI Graphics Xpression カー ドには他の RAMDAC が搭載されています。 Mach64 グラフィックカードは特別な(パックドピクセル) 24bpp モード が使 用可能と宣伝していますが、このモードは現在、色々な理由で Mach64 ではサ ポートしていません。主な理由の一つは X コンソーシアム のサーバーで 24bpp モードをサポートしていないからです。これをサポートするには大変な プログラミングの労力が必要です。 Mach64 X サーバーが正確に機能するにはビデオメモリの隙間が必要です。こ れは ISA Mach64 カード とシステムのメインメモリに 12M バイト以上のメモ リが無いと動作しないことを示します。 2. Mach64 X サーバーの表示速度の最適化 Mach64 X サーバーの表示速度の最適化の為に、次の最高の解像度を使用する ことをお勧めします。フォントとピクスマップキャッシュとハードウェアカー ソルを使う余裕が出来ます。 最大解像度 深さ ビデオメモリ -------------- --- --------- 1280x1024 8 4Mb 1280x1024 16 4Mb 1024x767 32 4Mb 1280x1024 8 2Mb 1024x767 16 2Mb 800x600[*] 32 2Mb [*] - 2M バイトのビデオカードでは、 640x480 モードにおいて 1024x480 の 仮想解像度を使うためにはフォントとピクスマップのキャッシュが唯一の方法 です。キャッシュから得られる表示速度の効果を得るには最大画面サイズを 800x600 にすることをお勧めします。 上記の説明の技術的な説明は: Mach64 X サーバーは画面の幅が 1024 の時に のみフォントとピクスマップキャッシュが有効になるからです。この制限は将 来の X サーバーのバージョンでは無くなるでしょう。ビデオカードの最大表 示性能を引き出すには、(最低 1024x256 の)キャッシュ用の非表示領域を充分 に確保出来る事を確認する必要があります。キャッシュについて付け加えれ ば、 Mach64 は最終的にメモリの隙間 1024 バイトをメモリマップドレジスタ に割り付けます。ビデオメモリから他の線を取り除きます。この時、最低 1024x257のビデオメモリ領域が必要になります。 3. XF86Config オプション Mach64 X サーバー用に "Device" 節でいくつかのオプションをサポートして いています。Mach64 X サーバーは BIOS からクロックを読み出しま す。XF86Config 内の "Clocks" 行は "no_bios_clocks" オプションが与えら れない限り通常無視します。 ``sw_cursor'' オプション このオプションはハードウェアカーソルのかわりにソフトウェアカーソ ルを使用可能にします。 ``composite'' オプション このオプションはコンポジット同期対応のモニターの設定を行います。 ``dac_8_bit'' オプション このオプションは RGB 当り 8 ビットの値を可能にします。 Chrontel 8398 RAMDAC ではこのオプションは動作しません。 ``override_bios'' オプション このオプションはビデオボードの BIOS では不正と考えられている特別 なビデオモードを可能にします。いくつかの BIOSが間違った最大解像 度かつ/またはドットクロックの上限をもっています。注意してこのオ プションを使用してください。特別なビデオモードはカードを痛める可 能性があります。 ``no_block_write'' オプション このオプションはブロック書き込みモードを無効にします。ブロック書 き込みモードは適切な VRAM のカードでのみ動作し、このオプションは DRAM を基にしたカードで動作します。xmag で切り取った画面にノイズ が表示されたら、ブロック書き込みモードの問題が考えられます。この ``ノイズ''は一般にウインドウやメニューを繰り返し画面に表示したと き等に見られます。 ``block_write'' オプション このオプションは常にブロック書き込みモードを有効にします。ブロッ ク書き込みモードは適切な VRAM のカードでのみ動作し、このオプショ ンは DRAM を基にしたカードで動作します。探査した初期値を上書きし たい場合は、このオプションを使うことが出来ます。 ``power_saver'' オプション このオプションはスクリーンセーバーが有効になっている時画面を暗く する代わりに適切に "green" モニターの省電力機能をサーバーに使用 可能にします。このオプションは未だ実験中です。訳注: "green" モニ ターとは環境に優しいモニターでしょう:-) ``no_bios_clocks'' オプション このオプションはビデオカードの BIOS から読み出したクロックの上書 きを有効にします。通常 Mach64 サーバーは Clocks 行を無視します が、XF86Config の中でこのオプションを使うと BIOS のクロックを上 書きします。 MemBase 基底アドレス この設定はメモリの隙間のアドレスの指定です。通常、隙間のアドレス は自動的に認識されますが、VESA ローカルバスのシステムではアドレ スの選択はうまくいきません。Mach64 Xがセグメント例外で止まる場合 は、隙間のアドレスを他の場所に代えてみましょう。 $XFree86: xc/programs/Xserver/hw/xfree86/doc/sgml/Mach64.sgml,v 3.5 1995/07/21 14:40:46 dawes Exp $ ______________________________________________________________________ このファイルは xc/programs/Xserver/hw/xfree86/doc/sgml/Mach64.sgml, v 3.5 1995/07/21 14:40:46 を、岡本 一幸 ( Kazuyuki Okamoto (mailto:ikko-@pacific.rim.or.jp) ) が XFree86 3.1.2 を日本でインストールする人向けに和訳したものです。ここが おかしいとか、ここはこうしたほうがいいといったご意見がありましたら、電 子メールでお知らせ下さい。原文の著作権は XFree86 プロジェクト社にあり ます。この和訳の著作権は XFree86 プロジェクト社と岡本 一幸にあります が、この和訳の不具合は私に、電子メールで送って下さい。 $XFree86: xc/programs/Xserver/hw/xfree86/doc/sgml/Japanese/Mach64.sgml,v 3.1 1995/09/18 07:10:02 dawes Exp $ ______________________________________________________________________ [EOF]