┌───────────────────┐┌───────────┐  │◎ くしだ軽音楽アワー 第6回    ││MATTA-Listening    │  ├───────────────────┤│Manifesto!     │  │● まったリスニング・マニフェスト  │├───────────┤  │                   ││Performance + Program │  │                   ││Takao Kushida │  │                   │├───────────┤  │   ││FreeSoftwareCollection│  │                   ││11 - InternalToneMusic│  └───────────────────┘└───────────┘ ○ 前口上    どうも、こんにちは。   長いことで、僕もこれでフリコレ通算6回目の参加ということになったんですけ  れども。今回晴れてEUPの状態で音楽を応募することが出来ました。   ベーシックで応募していた期間を下積み時代と考えると、今回はついにメジャー  デヴュー(僕の中で)といった感じで、恒例のフリコレ応募なんですが感慨も一入  です。     えー、今回の楽曲群の制作ですが、制作期間に引っ越しというイベントを挟んで  行われました。実家から出て独り暮らしを始めたわけなんですが、下宿先ではでか  い音で音楽を聞くことも出来ず。昔のCDとかを小さい音でかけながら、部屋でま  ったりする日々が続きました。    そんな、まったりした毎日から生み出されたのが今回の楽曲群です。   今こうして、タイトルを見直してみても、すごいです。このパンチの無さ、この  凡庸、渋すぎる。  95上半期の創作テーマ  『まったりスニング〜中庸でゴー』   これが、テーマです。なんかテイ君のフューチャーナンタラではないですが、出  来るだけ飽きないような、ダブがベースのイージーリスニングが作りたかったんで  す。もともとダブってアクがあるから、これをどうにかして近所のスーパーとかで  かかってても違和感のない感じにしようと(凄い野望)、取り組んでみました。      そして今回のEUP化ですが、  これは全てITAROさんにしていただきました。本当にどうも有り難うございま  した。   いづれも拙作ではありますが今回の楽曲群を、このフリコレで出会えた方々、口  惜しくも励ましてくれるファンの方々、そしてITAROさんに捧げます。   ○ ライナーノーツ   『まったりスニングこんにちわ』 著・ダイナモ春蔵  TONCHI-Master (86.eup)  作者の生家における最終期の曲です。  変に力んでる所など『まったりスニング』の理念に辿り着く前の作品なので、今回  の楽曲群の中では異彩を放っています。     COLD PEAR PARK (87.eup)  リズムだけ生家で作られた曲です。  旋律、アンサンブル等はつい最近乗せた物ですが、『まったりスニング』全盛の中  期における『不断に更新されてゆく印象の垂れ流し』のイデーが漲っていますね。  (←とんま)←センス1  そして本能的なプリミティブリズムからかけ離れた耽美的なタイトル。これが『ま  ったりスニング』。    She loved Spinoza (89.eup)  これはある意味で『まったりスニング』を語るうえで非常に微妙で、かつ欠くこと  の出来ない作品です。  この日本の近代純文学にも通じるダメ人間的な、じめじめした、いやらしい、もが  いても解決できないまま垂れ流されるどうでも良い音楽。  EUPプレイヤーで聞いて戴けるとお分かりいただけます。「次いこうかな、もう  少し聞いてやろうかな。」みたいな。  そして題名の嘘臭さ、虚勢も『まったりスニング』の特性の一端を示唆する重要な  点です。ちなみに彼女は多分スピノザとか知らないでしょう。    22539 (92.eup)  『まったりスニング』の世界においては、このタイトルのような緊張感のない軽い  謎が多く好まれています。  そして「この数字なんだろう?」と思っているうちに曲の方は呆気なく終わります。  この逃げ足の早さも『まったりスニング』を標榜する人間の手口です。くれぐれも  注意してください。  The color out of space (93.eup)  この作品は『まったりスニング』の中でも比較的初期の作品に位置づけられますが、  早くも方法論をごく平凡なハウスの範疇に押さえ、旋律の脱構造主義的『まったり  スニング』化が計られています。  Miss Neutral (93e.eup)  歌謡曲における『まったりスニング』を提唱した記念碑的小品。  前半は手の届くポップ(通俗性)を謳いながらも、後半は典型的な『まったりスニ  ング』アプローチに彩られています。ここで登場するピチカート奏法をイメージし  た音色づかいは、後出の『まったりスニング』の方向性を決定付けました。  Camasutra (93f.eup)  20世紀が生んだ該博な『まったりスニング』研究家で知られる『まったり太郎』  博士にして『まったりスニングの極北』と言わしめた注目曲。  そのラジカルな『選民するまったりズム』は今楽曲中の最右翼と言えるでしょう。  NEW LIFE [ POST WORLD IS ORDER ] (94.eup)  前曲と同じく『まったりスニング』中葉の、『まったりズム』を政治用語として昇  華させる一翼をになった作品。  しばしば晦渋とされる『まったりスニング』イメージの因子を数多く内包するとい  われる問題作。  WOMAN IN THE MUSK (95.eup)  『まったりスニング』を語るうえで重要な『お香』と結びついた小品。  総合芸術表現である『まったりスニング』の純粋な精神的発露を見ること顕著な一  曲。  Bleep rider (96.eup)  『まったりスニング』における「でかい音はあんまり出さないでね」思想の結晶し  た作品。旋律、アンサンブルは勿論、ベースにまでブリープ音を使用することによ  って、下宿暮らしに於ける低音の音響問題に作者なりの回答を与えた。  Bleep rider [ alter mix ] (96e.eup)  同曲のリミックス。小学校のオルガンをイメージしたアンサンブルが『まったりス  ニング』の最もたる印象を与えていることで各界の注目を集めたのはウソ。 ○ 思い出シリーズ  今回、過去の曲を全てEUP化し、再応募することをすすめられたのですが、とり  あえず、反響の強かった三曲を収録したいと思います。  本当にITAROさんどうもありがとうございました。  CONCRETE HIGH     (63.eup)  フリコレ9収録   TRUMP         (71.eup)  フリコレ10収録 BIND OF 80s OBSESSION (77.eup)  フリコレ10収録 ○ 著作権等    全曲、音色に関しての権利は作者(くしだたかお)が有しますが、  無改造、当テキストファイル付随であれば、配付等は自由です。  サンプリングされたPCM音源等も、作者独自のテープからのもの(生音)なので  著作権侵害の恐れは有りません。 ○ 連絡先  ワ144 杉並区梅里1−2−14ハイムK202 串田崇生宛    感想等、どしどし(←センス2)下さい。  それではまた次回お会いしましょう。ばいばーい。                                                 1995.7.29 くしだたかお (TOOLS no.80)