(23)別れ ルナリィ 「あっ、あれ。惑星に降下したとき、ぶつかってきた発光体は?」 ポエル 『あれは、おいらを覚醒させるための措置だったんだ。 あの瞬間、おいらはあるメッセージを受けた。 それで、体が覚醒して、おとなのからだに変態をすることができたん      だ。 おいらのために、たんへんな目にあわせちまって、ごめんよ』 ルナリィ 「で、あれってつまり……」 ポエル 『あの発光体は、おいらの母さんだったんだ』 ルナリィ 「ポエル! やっと会えたのね。おめでとう!!」 ポエル 『ありがとう。でも、これからがたいへんなんだ。 新しい力をうまく使えるよう、訓練しなきゃ』 ルナリィ 「……じゃあ、やっぱり、お別れ?」 ポエル 『うん。おいらは、母さんについていく。 ルナリィとジャンパーとは、ここでお別れだ。 いままで、ほんとうにありがとう』 ジャンパー「あ、そうだ。ポエルの宇宙服」 ルナリィ 「もう、着られないね。」 ポエル 『うん。もう、いらない。なにかの機会に、役立てておくれ』 ルナリィ 「……また、会える?」 ポエル 『もっちろん! いつか、きっと会えるさ』 ジャンパー「きっとだよ」 ポエル 『じゃあ、またね』 ジャンパー「うん。ばいばあいっ」 ルナリィ 「さようなら。お母さんと、幸せにねっ!」 こうして、ポエルはお母さんと会うことができました。 ジャンパーとルナリィは、着陸船を母船のほうに向けました。 天の川を探検する旅を、続けるために──。 (おわり) ■