(15)対峙 ルナリィ 「ポエル、もどって!」 ジャンパー「いったい、どういうつもりなんだ」 ポエル 「心配をかけてごめん。だが、もうこれが最後だ」 ルナリィ 「お母さんとお父さんをさがす夢は、どうしたの」 ポエル 「もう、どうせ見つかりっこない。 たとえ会えたところで、顔だってわからないんだ。 自分が宇宙のどこで生まれたのか、どういう種族なのかも、まったく      わからない。 これ以上旅をつづけたって、しょうがないんだ」 ルナリィ 「そんなことない!」 ポエル  「近づかないでくれ」  ポエルは、銃を向けてきました。 ジャンパー「あぶない!」 ポエル 「……この火山。ずっと昔、見たような気がする。 答えがあるとしたら、ここかもしれない。 だから、これが最後だ。さようなら!」 ルナリィ 「ポエル〜!」 ジャンパー「ルナリィ、あぶない!」 ポエル 「やっと、自分の運命と一人で対峙する時がきた──」 ポエルは、銃を捨て、大きく手をふると、もうもうと煙をだす火口に、倒れこむ ようにとびこみました。  ふたりが近づこうとすると、地震が起こり、大きな地割れができました。 ジャンパーは、ルナリィだけでも助けたい一心で、彼女を引きずって船にもどっ ていきました。 ■