***************************************************************************** 行け!超能力研究部 怒 濤 の 第 一 話       「えっ!いきなり廃部!?」の巻                        Written by茶川 龍之介 ***************************************************************************** *注 最初に小説の中の「超能力」とは凄い能力の事を指しており、種類の限定をし    ておりません。(例:魔法なども超能力と考えてください。) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−    ──朝、家の外では雀がチュンチュン言っている。天気もいい、    いわゆるいい朝と言うのだろう。    何故『いわゆる』なのかと言うと....眠い....眠いのである。         ドタ ドタ ドタ ドタ ドタ......バタン!    ん?誰か来たようだ。   「こーらぁーいつまで寝てるのよー!さっさと起きなさーい!!」   「うーん……あと十五分……」    眠いのだからこればっかりは仕方がない。   「だーめ、早くしないとまた遅刻よ。今日遅刻したらきっと先生切れるわよ。」    それはまずい……俺の担任は切れると何をするか分からない……仕方ない、起    きるか 。   「分かったよ、今起きる。」   「早くしなさいよ、急がないと本当にまずいわよ。」    そんなことは分かっている。だから起きたんだ‥などとはとても言えない。   「分かった分かった、今行くから先に下行っててくれ。」   「わかったわ、じゃあ下にいるね。」    ふう、これでやっと自己紹介が出来る。でも急いでるんで簡単に。    名前は天堂竜一、年は16歳。現在、東京都港区に在る私立『春風学園』の高    校一年生。あ、あとさっき来たのは俺の幼なじみの麻宮由美子。年は同じ16    歳同じ高校に行っている。成績は万年トップクラスの天才少女だ。俺は‥まあ    いいか(ごまかすなって)。    ‥‥おっと、早く行かなきゃ遅刻だぞ、下に行くか。   「遅いぞ天ちゃん。さ、行きましょ。」  「ああ、」    俺たちはいつも通り慣れた道を駆けていく。   ─学校─    ふー、やっと六時間目が終わった。さーてとこれから部活だなーっと。   「おい、由美子。先に部活行ってるぞ。」   「え、ちょっと待ってよ今行くから。」   「じゃあゆっくり歩いてるから。」    俺の部活と言うのは超研(超能力研究部)の事だ。でも部員は五人しかいない    のが現状である。何故俺がそんな部に入っているかと言うと‥‥まあそのうち    分かるだろう。   「ちわーっす。天堂竜一来ましたよー。」    俺はいつもの挨拶をして部室に入った。   「おー、来たか竜一。」    そう言ったのは二つ年上の日向英治先輩だ。他にも日向先輩と同じ年齢の篠原    麗子先輩。それに二つ年下の桜宮一樹もいる。あと由美子と俺で全部員だ。ち    なみに部長は一番しっかりしている篠原麗子先輩だ。   「あれ竜一、麻宮ちゃんはどうしたの?」   「あー、由美子は後から来るみたいっすよ。」    そう言っていると案の定、由美子がやって来た。   「はぁ、どうしよう‥‥あ、みんないたの‥‥」    何だか元気が無さそうだ。   「どうしかたの由美子さん?」    麗子先輩が聞くと由美子はため息をつきながら話し出した。   「さっき白石先生に呼び止められて‥‥」    この白石と言う男はこの春風学園の生活指導をしている先生だ。生徒からの評    判は極めて悪い。   「どうしたんだ?」    日向先輩が問い詰める。   「うん、それが‥『君達の部は何を活動をしているのかね。それに部員もたった    の五人だと言うじゃないかねそんな訳の分からない部は学校としても要らない    のだよ、これ以上部員が増えない場合は廃部だよ、分かったね。』とか言われ    たのよ、どうしましょか麗子部長‥‥」    これは大変な事になった。廃部はまずい。この部じゃなければ俺たちは‥‥ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  さぁ大変!部が廃部の危機だ!これからどうなるのか!?それにこの部じゃなけれ  ば何なんだー!!          第一話「えっ!いきなり廃部!?」の巻 終わり                 Go to the next story!! −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− *****************************************************************************               行け!超能力研究部              前人未到 の 第 二 話             「文化祭、バトルロイヤル!」の巻 Written by 茶川 龍之介 ***************************************************************************** 〜人物紹介〜 天堂 竜一  16才 身長168cm        春風学園高等部一年        自称、ごく一般的な家庭に住む普通の少年。 麻宮 由美子 16才 身長158cm        春風学園高等部一年        竜一の幼なじみ。その明るい性格からか人気が高い。しかも、その可        愛らしさ、美しさの為、男子からの人気が特に凄い。 桜宮 一樹  16才 身長152cm        春風学園中等部三年        桜宮流居合道の百十七代目師範(の予定)。先輩の麻宮由美子にの事        が好きで超研に入ったらしい。 日向 英治  18才 身長179cm        春風学園高等部三年        何時も物事を慎重に考えるタイプでは無く、いわゆる『石橋を叩かな        いで渡る』と言う性格の持ち主。しかし、人望は厚い。 篠原 麗子  18才 身長170cm        容姿端麗、成績優秀、いわゆる『ぱーふぇくとな人』である。しかし        それを自慢せず誇示しないさらに『ぱーふぇくとな人』である。現在        超研の部長をしている。日向英治とは恋仲との噂も… 神田 亜希子 自称22才 身長173cm        春風学園教師        現在、超研の顧問をしている学園の問題教師。生徒からの人望は厚い        のだが、教師(特にお偉いさん達)には評判が悪いらしい。通称『学        園の年齢不詳の美女』とか… −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 〜前回までのあらすじ〜   俺、天堂竜一。いつものように部活に行ったら後から来た由美子の口からびっく   りの重大発言。なに〜、超研(超能力研究部)が廃部の危機だとぉ!こいつはまず   い、どうしたものか‥‥ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−   「それは困ったことになったわね、皆でどうしたらいいか考えましょう。」    麗子部長は冷静にそう言った。   「まずは部員を増やすことね。」    ん、この声は顧問の神田先生だ。   「神田先生、来てたんですか。」    俺が言うと   「さっきから居たけどね、いつになく真面目に話し合ってたんで驚いたわ。」   「驚いたじゃ無いですよ先生、廃部の危機なんですよ。」    珍しい、由美子が真面目だ。   「分かってるわよ由美子ちゃん、だから先生考えたんだけど‥‥」    うーん、この先生はいつも不真面目だからあてになるかなぁ。   「何ですか先生の考えって?」    麗子部長が心配そうに聞く。すると先生は自信ありげに言った。   「文化祭よ!」   「文化祭?文化祭がどうしたんですか?」   「うちの学園の文化祭のメインと言えばなに?」   「そりゃ決まってますよ、『KING of HARUKAZE』っすよ!!」    今、一樹が言った『KING of HARUKAZE』とは、我が春風学園の    伝統行事の一つで、いわゆる『部対抗格闘選手権』である。この大会に優勝す    ると必ず部員が増えると言われている物である。   「そう、その『KING of HARUKAZE』に我が部も出場するのよ。」   「何ですって!?」    由美子が呆れた顔で言った。   「だって先生、この部は文化部じゃ…」    そう、KOHは今だかつて、文化部か参加したことは一度もない。   「あら、KOHには文化部は参加してはいけないなんてルールはないわよ。」   「ですが先生…」    麗子部長が言いかけると   「まあいいじゃないか、先生に従おう。」    日向先輩は「ポン」と麗子部長の肩をたたいた。  〜翌日の放課後〜    昨日の一件でこの部はKOHに参加する事になった。一体どうすんだよう……   「みんな集まったわね。それじゃあ始めるわよ。」   「始めるって何をですか??」   「決まってるじゃないの由美子ちゃん、特訓よ。」   「特訓!?」   「そうよ、特訓、わかるでしょ。」    ああ、何ということだ、特訓だって?幾らKOHに出場するからって特訓とは    …もうどうにでもなれ!!   「ほら、ぐずぐずしない、幾ら貴方達が超能力を持っていてもそれを100%使    えなければ優勝は無理よ!!」   ─え、超能力?と思った方、やっと教える時が来ました。そうです、僕たちは全    員が超能力者なんです。一応周りには秘密ですけどね、では全員の能力を紹介    します。    まず俺、天堂竜一の能力は「念動力」まぁサイコキネシスとも言うやつです。    遠くに有る物を動かしたり、自分が浮いたり出来ます。    次に麻宮裕美子の能力は「魔術」あのFFとかの魔法使いってやつですね。    白やら黒やら色々種類が有る様ですが一様全部出来る…かな?    えーとそして、桜宮一樹。こいつの能力は「桜宮流居合道」これは…うーんま    ぁ難しい事は良く分からんが、俺の念動力と似たような物かな…    それから日向英治先輩の能力は「双頭流気功武術」だったかな?とにかく、気    功の一種だって言ってたな。    そして篠原麗子先輩の能力は「治癒」別名ヒーリングってやつです。怪我治療    や解毒が出来るそうです。    最後に顧問の神田亜希子先生の能力は「召喚」…これは結構怖い。この前やっ    てもらったら、悪魔っぽいのが出てきてかなりやばかった。    以上が現在超研にいる部員の能力です。わかりましたぁ?   「ほら、竜一!誰と話してるんだ。特訓だよ特訓。」   「はいはい。うーん…浮け!」    俺は先生に言われ仕方なく50kgのバーベルを宙に浮かせている。    普通の人が見たら腰抜かすよな…  〜一週間後〜    相変わらず今日もKOHの為の特訓である。一週間やって来たけど一体効果は    有るのだろうか…と言いつつも100kgのバーベルを飛び回らせている…あ    、そういえばこの前は50kgで結構疲れたよな、ふーん以外と効果は有るよ    うだ。   「きゃー、竜一危ない!!」   「え?何‥うわぁ!!」    危ない危ない。目の前を由美子の放った火炎球(ファイボール)が掠(かす)めて    行きやがった。あ、前髪が焦げ臭い…参ったな。   「竜一!大丈夫?燃えてない?」   「当たり前だ燃えてたまるか!……お前なぁ、部屋の中で火炎球撃つなよな。」   「へへ、ごっめーん。」   「はは、まあ燃えなくて良かったじゃないか竜一。」   「良かったじゃ無いですよ日向先輩。まじでやばかったんですから。」   「ははは、わりぃわりぃ。」    …とまぁ何時もこんな感じの特訓です。ちなみに他の麗子部長や桜宮は家や道    場で特訓してます。つまり、真面目なまとめ役が居ない訳で…   「みんなやってる?」   「先生、何処行ってたんですか?俺たちは先生が居ないと悲しくて悲しくて…ウ    ルウル…」   「何バカやってるの、ほら差し入れよ。しっかりやんなさいよ、文化祭まであと    五日しか無いんだからね。」   「ほーい、いただきまーす!」    俺たちは先生の持ってきた牛まん(中華まんの中身が牛丼みたいなやつ)を頬張 った。うん、旨い。   「ほら、何時までも食べて無いで特訓しなさい、特訓。」   「ほーい、ままりまりたあぁー(わかりましたー)モグモグ」    さーて、あと五日か…よし、今度はあれを試してみるか。   「みんなぁ、俺、今日用事が有るから帰るわぁ。」   「ちょっと、帰るって竜一、待ちなさいよー。」   「ははは、しょうがないな竜一は相変わらずで。」   「しょうがないじゃ無いですよ日向先輩…まったく…」   「ん、何か言った?由美子ちゃん。」   「え、い、いいえ何も言ってないですよ。」    こうして、特訓の日々が続いた。  〜文化祭当日〜     どーん どーん どーん どどどど どーん    太鼓の音が鳴り響く、ついにKOHが始まる。   「さぁー、今年も始まりました『KingOfHarukaze』、司会は格闘    技研究会の部長、三原大吉さんです。三原さん宜しくお願いします。」   「よろしく。」   「実況は私放送委員会の早口太郎が致します。さぁそろそろ第一試合が始まりま    す。今回は例年に無い文化部の超能力研究部が出場しますが、どうでしょう三    原さん。」   「ああ超研ですか、まぁ超能力を使えば勝てるんじゃないですか、有るわけない    ですけど、ははは。」   「ははは、そうですねですね。えー、それから三原さん、今回の優勝候補は何処    でしょうか?」   「そうでね、やはり今年全国大会で優勝した空手部じゃ無いですか。」   「なるほど、では第一回戦です。えー、いきなり出ました優勝候補の空手部対超    能力研究部です!どうでしょうか三原さん。」   「まぁ、空手部の圧勝でしょうね。」   「なるほど、では第一回戦先方戦です。空手部先方、中学三年の山崎剛対超能力    研究部先方同じく中学三年の桜宮一樹です。間もなく始まります。」    ここでKOHのルールの説明をするよ、まず時間は無制限、相手が降参するか    場外に出たら負け。防具等は一切無く、反則も殆ど無いタイガールールだ。先    方、次方、中堅、副将、大将の五人でそれぞれ対戦し、勝ち数の多い部が勝ち    進むと言うルール。うちの部は麗子部長が戦闘の為の能力が無いので代わりに    顧問の神田先生が出る事になった。麗子部長は治癒の能力を生かして我が部の    保健員役だ。  〜選手控室〜   「さーみんな、ついに本番よ、気合いれて頑張りなさい!」    先生がみんなに言う。   「よーし、気合入れて行ってくるぞ。」    第一回戦、先方の桜宮が武闘場に上って行く。    頑張ってくれよ〜、相手は全国三位の実力の空手家だぞ〜。  〜会場〜     ワァーワァー、ざわざわ、ドンドンドン    会場は威容な盛り上がりを見せている。うわーここに居る俺でさえ緊張してき    たぞ。桜宮のやつ大丈夫かなぁ。   「さくらみやぁー大丈夫かー!」   「は、はい?だ、だいじょうぶですよ、は、はははは…」    駄目だこりゃ、完璧に緊張してやがる。おいおい一体どうするんだよー!! −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  さぁ大変だ、緊張してしまっている桜宮に全国三位の空手家が…桜宮ピーンチ!  司会者の言うとおり、第一回戦で負けてしまうのだろうか?  不安と期待を持ちつつ第三話へ                    See you next story! −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 竜一「はーい皆さんお元気ですか?主人公の竜一でーす。」 由美子「ちょっと、誰が主人公ですって?」 英治「そうだぞ、主人公はこの日向英治だぞ。」 一樹「先輩、先輩、違いますよ、主人公は僕ですよ。」 竜一、由美子、英治「なんだって〜!」 一樹「な、何でもないです。はい。」 竜一「主人公は俺だ。」 由美子「私よ。」 英治「いいや、俺だ。」 −以下数分間、主人公はだれか?で揉めてる− 麗子「みんな、いい加減になさい。」 竜一、由美子、英治、一樹「はい…」 神田先生「そうよ、みっともない。主人公は私に決まってるじゃないの。」 麗子「先生!」 神田先生「ははは、冗談よ、冗談。」 麗子「さて、始まりました。『超能力研究部座談会』」 竜一「うん、始まったね。よかった、よかった。」 英治「出るのが遅いから、みんな俺たちの事、忘れてるんじゃないかな?」 由美子「そうね、考えられるわ…」 一樹「え、本当?まっさかー。」 麗子「冗談に決まってるでしょ。本気にしては駄目ですよ一樹君。」 竜一「それにしても、一樹、大丈夫なのか?」 一樹「え、なにがですか?」 竜一「KOHの事だよ。お前が戦うんだろ。」 一樹「あー、その事ですね。大丈夫、任せてください。」 由美子「緊張で動けなかったのは何処の何方かしら?」 一樹「う(^^;それは…」 麗子「ふふ、あまり後輩を苛めないでね、貴重な部員なんですから。」 竜一「あー、その言葉、誰かさんに聞かせたいなー。」 英治「ん、何だ?そうか、もっと特訓したいのかー!」 神田先生「それがいいわね、ふふ。」 竜一「あー、先輩横暴!先生冷酷!!」 一樹「ははは(笑)」 竜一「なに笑ってるんだよ!」 一樹「ぷ、な、なんでもないっす(笑)」 英治「お、後輩をいぢめているな。特訓だー!」 麗子「まぁまぁ、英治。それくらいにしときさいよ。」 竜一「ふう、」 麗子「一段落付いたところで、座談会お開きにしたいと思います。」 全員「まったねーーーー!!」 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ −第一回 超能力研究部座談会 終わり−